珍しく OS 起動ディスクではない物件です。
IDE の増設内蔵セカンダリー(ファイルサーバーで使用)が逝ったそうで、まったく Windows から認識されません。
それ自体がバックアップというか倉庫のつもりで使用されていたらしく、バックアップを採っていません。
しかし無くなってみて、実は大切なファイルのオリジナルももはや見当たらず、倉庫用 HDD 内のそれはいまやバックアップではなくオリジナルと化していた、と云う割とよくある状況です。
ものは、2004 年製 Sumsung SV1203N 3.5inch IDE、引っこ抜いた状態でお持ち込みされました。「だいぶ古いモノで、よく使った」とのことです。
(図1)
Sumsung SV1203N。
(画像サイズ 42KB)
ケーブルをつないで電源を入れると、最初あまり大きな音量ではないんですがハードディスクから異音がします。(カコカコ、カコーン、カコカコ、カコーン、という感じで。) 数十秒でそのうち静かになりますが、スピンアップはしています。媒体の経年劣化と推定します。
始めは、確かに Windows から認識されず、デバイスドライバーも導入されませんでした。
(図2)
ドライバーが実は導入されてません。
(画像サイズ 54KB)
ケーブルを外し、電源は入れたまま2時間ほど放置してウォームアップ、よい加減の風呂ぐらいの温度になった状態で2度、3度とマシンに繋ぎ直すと、ドライバーが導入されました。
もう2度ほど繋ぎ直すと、ファイルシステムが見えました。 3パーティションです。
(図3)
FAT32 が3パーティション。
(画像サイズ 56KB)
※ これがいずれも FAT32 。サーバー用途なのに、とツッコミ入りそうな気が。(w
CHKDSK を掛けずに「最低限これは必要」と云われたフォルダーだけ先にサルベージをかけてとりあえずOKです。
その後ちょっと調べてみますと、第1区画(図では F: ドライブ)で、2007年3月以前のファイルが読めません。
(図4)
ファイルが読めません。
(画像サイズ 72KB)
合計 20GB ほどのユーザーファイルの内、古い方の 3GB くらいです。
対象フォルダー3つのリストをお渡ししますと、「あ、それ要らない」と即答で、それより新しいファイル 17GB をサルベージして、DVD 5 枚に焼きます。
その後一応、CHKDSK /f /r してみますと、2度目まで不良セクターが報告されました。一発で代替できず、というか増殖してます。
(図5)
ファイルが読めません。
(画像サイズ 61KB)
DVD と HDD をお引き渡しし、この HDD は廃棄ですね、とお伝えして完了です。物理的に金槌でたたき割るか、専門の消去業者に渡すと良いです、とも伝えました。うちでもやれますとも。
普段滅多に使わなくなったオリジナルをメインマシンから消すとか云うときに、バックアップのバックアップも採るか?というのは悩ましい問題かと思います。長期保存用の場合とか。
(おまけ)
エラーが起きてもコピーする場合は、GUI よりもコマンドライン。
xcopy /c /s /e /f /h /k /o /y (コピー元) (コピー先) > c:\windows\temp\ログファイル.log 2>&1
とか。
(関連)
http://d.hatena.ne.jp/TsuSUZUKI/20091006/1254888305
※ 落ちる VAIO 。
http://d.hatena.ne.jp/TsuSUZUKI/20090903/1251967224
※ 起動しない VAIO 。
http://d.hatena.ne.jp/TsuSUZUKI/20090821/1250855418
※ 起動しない BIBLO その2 。
http://d.hatena.ne.jp/TsuSUZUKI/20090415/1239765164
※ バックアップが出来ません。FAT32 の限界ファイルサイズ。
http://d.hatena.ne.jp/TsuSUZUKI/20081103/1225723600
※ 起動しない BIBLO 。
http://d.hatena.ne.jp/TsuSUZUKI/20080723/1216764949
※ 起動しない VALUESTAR 。
http://d.hatena.ne.jp/TsuSUZUKI/20080705/1215277474
※ 起動しない Mebius 。
いじょうです。
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