本読みました。良い復習になりました。
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> うた恋い。超訳百人一首 杉田 圭著 渡部 泰明監修
物語二、陽成院が綏子内親王へ宛てた後朝の文が良かったですね。
「つくばねの峰よりおつるみなの川 恋ぞつもりて淵となりぬる」
このお二人は政略結婚ですが、仲良かったんでしょう。
学生時分には百首諳んじたものですが、ほとんど思い出せなくなっておりまして、古典の副教材をいまさらながらに引っ張り出してしまいました。
副教材に、水の語は「こひ」とも読む、とありこれは掛詞で、このひと言は本作の解説にも欲しかったかと思います。(なので元歌では恋の字でなくひらがなだと思います。)
巻の冒頭(と末尾)には、小倉百人一首成立の背景に関する仮説として、文暦二年(嘉禎元年、1235年) の嵯峨野小倉山荘でのやりとりも描かれています。
ここに登場する出家後の宇都宮頼綱は、最近も新聞連載の「親鸞 激動篇」でお目に掛かっておりますが、人物描写の違いも興味深く。
撰者藤原定家自身の歌も、「来ぬ人を」は既に亡き人、と思いますと、教材の解説とは異なる印象です。
掲載のお話し六話は和歌の年代順だと思います。物語一、藤原高子の描写は、源氏物語の朧月夜を思い浮かべます。
斎宮(斎院)がお二方登場しておりまして、まあ許されぬ恋に平安の雅の象徴ですね。
と云いますか、巫女萌えの遺伝子は定家や藤原道雅(左京大夫、通称荒三位)に連なるものでしょうか?(w
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(図1)
うた恋い。超訳百人一首。
タイトルの読みは「うたこい」のようです。
いじょうです。
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